山口百恵映画祭@渋谷Vol.1

シネマヴェーラ渋谷の山口百恵特集に行ってきた。日替わりで二本ずつ上映していて、この日は「春琴抄」と「エデンの海」。ちょっと時間が無かったので「エデンの海」は断念…もったいねぇぇぇぇぇ。

山口百恵さんと夏目雅子さんに関しては、私の中で神話というか神格化というか、別次元の人になってしまっているので、何でもO.K.だし何でもあり。だから感想なんかもおこがましくて書けないのだ。そうでなくても、普段そんなに映画を観る方ではないので気の利いた感想も書けないけれどさ。

「春琴抄」1976年 原作:谷崎潤一郎 監督:西河克己

全く文学少女ではなかったので谷崎潤一郎作品とか読んだことが無い。でも、国語は現国古典問わず成績は良かったし、本を読まなかったわけでもないのよ、念のため。

久しぶりに百恵・友和作品を観て真っ先に感じたのは、ああいうタイミングで、ああいう職業でよくぞ出会ったものだということ。それはこの物語の琴と佐助にも言えることだけれど。映画の方は決して大作というわけではないし、やはりアイドル映画というか、百恵友和ありきで作られたのかもしれない。最初はそういう感じで緩く観ていたのだけれど、終わってみるとかなりのめり込んで観ていたなぁ。三浦友和さんっていいね。佇まいや表情に清潔感と品がある。拵えの手伝いもあるかもしれないけれど、映画の最初の方と終わりとで全く違う顔になっていて、佐助の琴への思いを感じさせてくれる。時折、一本調子の演技のように感じられるのは声のせいかな。もったいないね。

昔に観た時もそうだったのだけれど、佐助が眼を針で突くシーンはどうしてもダメだ。随分年もとって、映画やテレビで色んな惨殺シーンとか手術映像を観ているし、実際に眼を突く瞬間が映るわけじゃないし平気かと思ったのだが、針を眼に近づけようとした時点でギブアップ。子供の頃、眼瞼の腫瘤か何かを切開する際に注射を打たれたことが相当なトラウマになっているらしい。

津川雅彦さんや小松方正さんが、いかにも、いかにもな役で出演されている。デビューしたての榊原郁恵さんも凄かった。そう、凄かったのである。

春琴抄-goo映画

One thought on “山口百恵映画祭@渋谷Vol.1

  1. A-chan

    初めまして。
    「春琴抄」を映像で見たのは、山口百恵と三浦友和の映画が最初でした。谷崎潤一郎原作の古典文学という事で、原作を読んでみたのですが、春琴と佐助がどのような人物だったかが淡々と語られているだけなので、これをよくあれだけの濃厚なラブストーリーに演出したものだと、思わず唸ってしまいます(ウーン!)。
    春琴の顔に熱湯を掛けて大火傷を負わせた犯人は、映画では春琴に袖にされた弟子らしい事にされてましたが、ただこ奴が一番クサいというだけで、実際には容疑者は他にも大勢いたようですね。何しろ、美貌・才能・高ビーな態度と、春琴は多くの人々に妬みや恨みを買っていたらしいですから、彼女の周りはクサい奴でいっぱいという訳です。
    そんな毒の強い性格の春琴に献身的、それこそ盲目的に尽くす佐助って、典型的な「蓼食う虫型」なんでしょうかしら?(例:オバQ&U子)
    それでも、百恵ちゃんの演じた春琴にはまだ可愛いところがありましたね。普段は佐助に高ビーな態度を取っていても、何か自分に危険が及ぶと「タスケ!サスケテー!!」の人でしたから(笑)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください