一昨年同月の俳句を1日、昨年の俳句は2日に投稿しています。
- 十六夜の照らす窓辺で読むメール
- 十六夜の兎は餅を食って寝る
- 秋の田に映る雲影追いかけて
- 秋の田を走る雲影追いかけて
- 秋冷や頬の火照りは鎮まらず
- 秋冷のホームで見送る終電車
- 晩秋や速足になる朝の道
- 本閉じて気づけば釣瓶落としかな
- 人恋し釣瓶落としのせいにして
- 高西風(たかにし)に押し戻されるビルのドア
- うそ寒の今宵はおでんか湯どうふか
- うそ寒のえりあし匂ふ色香かな
- うそ寒や抱き寄せられてなお寒し
- 酌み交わすふたりの仲は草紅葉
- 生垣を刈り揃えてや草紅葉
- 今年酒(ことしざけ)肴は昔話かな
- ぐい呑みに残るしずくや今年酒
- 空き腹に挨拶がわりの今年酒
- まな板の鯉の方がまし鵙の贄(もずのにえ)
- 姿なきあなたに抱かれ金木犀
- 包み込むあなたの影は金木犀
- 梅擬(うめもどき)このままでいいこのままで
- 恋人の嘘が染みこむ梅擬
- 嘘をつく唇のいろ梅擬
- 秋雨の止まずを知って止むを待つ
- 相撲草ちぎれて泣いた子一等賞
- 相撲草千切れる前に手を離す
- 塩水にさらす林檎の浮き沈み
- 毒入りの林檎貴方に食べさせる
- 更新の途絶えたブログ秋思かな
- 渡りくる鳥の羽音や胸騒ぎ
- 寒朝の空が吸い込む夜の恋
- 寒朝や別れの涙あたたかく
- 自転車を駆りて野山の錦かな
- 青空に締める野山の錦帯
- 去りしひと供物は秋果と一升瓶
- 霜降(そうこう)の雨は優しくなかったの
- 霜降や春までまたねと別れ告げ
- 霜降やグラスの氷傾いて
- 朝ぼらけ火の恋しさに抱き寄せる
- 爽籟をかき消すように雨の街
- 松茸や愛でて立ち去る店の先
- 柿を剥く青白き手と細い指
- ハロウィンや自省を込めて配る菓子
- ハロウィンの仮装は全て妖怪認定
- ハロウィンの夢と消えゆく美魔女かな
自由律俳句
- 十六夜の映る瞳に吸い込まれたい
- 袋小路は金木犀の池の中
- 真っ赤な林檎なんてそんなにない