5月は意外に少ないですね。
初夏は題材が色々ありそうなんですが、花形歌舞伎やらオークスダービーで浮かれ気味だったのでしょうか。
5番目の灯篭が…は、内野席上段に灯篭が立っている野球場の写真が載せられたツイートから詠んでみました。
下から2つ目の硝子器…は自分でも好きですが、幾人かのフォロワーの方からもお褒めの言葉を頂戴したのも嬉しかったです。
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- 2010年05月
- 若緑 花形歌舞伎 初日開く
- 花形の 舞台に集う 松の芯
- 雨音に 揺れる街路樹 五月かな
- 新緑を 追って郷へと 帰る道
- 灯篭が 見守る打球 浅き夏
- 逢いたいと 募る想いは 卯波かな
- 卯波へと 漕ぎ出す決意 胸に秘め
- 北国の 季節めぐりて 林檎咲く
- 初夏の陽が 照らす川面を 走る風
- 水しぶき 冷たく温く 夏浅し
- 冷や酒や 身欠きにしんで 蕎麦喰らう
- アカシアが 風にふかれて ニセの雪
- 小満や 遠見の舟の 眩しさよ
- 麦秋や 風と私の 駆けくらべ
- 麦秋や 流れる車窓 ひとり旅
- 薫風や 若駒の背に 夢のせて
- 冷奴 父と娘の 差し向かい
- 鈴蘭を 仔猫の首に つけてやる
- ダービーに こころ乱され 躍らされ
- 馬鈴薯の 花咲き誇る 大地かな
- 麦わらが かさりと落ちて 赤子泣く
- 硝子器の おぼろ豆腐に 葱散らす
- 来年の 優駿探す 五月尽