夏!って感じの句が多い7月は、自分でも好きな句が多いです。
虎御前が…の句はお酒の飲めない自分にしてはよく詠めたかと自画自賛(笑)。
下から3つ目の茶畑…、同じく4つ目の夏の陽に…の二句は、松竹座遠征に向かう新幹線からみえた景色を詠んだものです。
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- 2010年07月
- ながむるは 暦の休暇 半夏生
- 半夏生 休暇の予定 決められず
- 取るものも 取り敢えず行く 半夏生
- 振り向けば 燃えて見送る 百日紅
- 水田に 緑のささやき 半夏生
- 呼ぶ声を 梅雨雷に かき消され
- うたた寝の 夢を邪魔する 梅雨の雷(らい)
- 夏枯れには まだ早いよと 腕まくり
- 灼け砂を 巻き上げ迫る 馬群かな
- すれ違う 彼女の頬に 虎が雨
- 虎御前が 降らせし雨を 盃に
- 凛とした 後ろ姿は 夏椿
- 夏雲を 背に立つビルの 林かな
- 夏雲を 滑り飛び立つ 飛行機よ
- 沖合いの 船に手を振り 送り梅雨
- 風巻いて 梅雨明け告げる 埠頭かな
- もういいかい 入道雲は 遠慮気味
- 彼の背を 共にみつめる 金魚かな
- 涼しげに 笑うは路地の 花ばかり
- 茶畑の 波間を泳ぐ オニヤンマ
- 夏の陽に 立ち向かうのは 杉の群れ
- 見渡せば 続く炎天 どこまでも