2013年1月の俳句

一昨年の俳句をお送りします。
明日は昨年一月の俳句を掲載いたします。
にしても、二重季語やっちまってるよ。
ここは敢えてそのまま掲載!(威張って言うな)

  • 頬よせて揺れる破魔矢の鈴鳴らん
  • 寒空に破魔矢たずさえ闊歩する
  • 人生の寒の入りまでいま少し
  • 寒の入り夜道に響く咳の音
  • 寒の入り澄んだ夜空に恨み節
  • 更新の止まったブログ寒の入り
  • 小寒や背筋伸ばしてはね返す
  • 小寒や温めすぎて消えた恋
  • 小寒や葱がこすれてキュッと鳴る
  • 小寒や貴方想って胸熱く
  • 小寒やくもり硝子に何を書く
  • 小寒や煮炊きの湯気で暖を取り
  • 七草を七癖といい笑われる
  • 七草を覚えたつもりで二つまで
  • 塩引の鮭が焼けるをじっと見る
  • 福寿草菓子の包みとおんなじね
  • 松明けもやはり変わらぬ待つ身かな
  • 松明けて届く賀状のせつなさよ
  • 松明けてシャドウの色を変えてみる
  • 探梅のひと追い越してなに急ぐ
  • 探梅やふと気がつけば知らぬ街
  • 金平糖角消えるまでくちづけて
  • 雪だるま芯(なか)はピンクの金平糖
  • 凍空や金平糖の降る夜道
  • 餅の花きいろはないのと首傾げ
  • 餅花の揺れるを見上げはしゃぐ子ら
  • 黄金の締込み眩し初場所や
  • 初場所や外に負けじと塩の雪
  • 初場所や外に負けじと塩が降る
  • 初場所や寝坊した朝寄せ太鼓
  • 立ち合いの妙で金星初場所や
  • 立ち合いに今年占う初場所や
  • 金星や年の始の波乱かな
  • 小正月いまさらだねとあけおめメール
  • 解け落ちる雪の雫や小正月
  • 仏前に餅供えてや小正月
  • ざくざくと砕く足もと小正月
  • 雪灯照らす横顔騙されて
  • 雪道や踏み込む腰の引けるさま
  • 雪道や反す灯りのやわらかく
  • 闇の道氷砕いて去る車
  • 爪先の霜焼け忘れ雪遊び
  • 仏壇に合わせる両手霜焼けて
  • 陽に当たり溶けゆく雪の音聞こゆ
  • 薬喰あれこれ勧める祖母の知恵
  • 寒喰と称してぶくぶく太りゆく
  • 寒凪や静けさに怯え取る電話
  • 寒凪やはやる思いを託す舟
  • 寒凪や遠くそびえる富士の山
  • 冬凪や砂が吸い込む波の音
  • 冬凪や信号待ちの交差点
  • 冬凪や胸に荒波秘めて生く
  • 雪礫(ゆきつぶて)割れた中から飴ひとつ
  • 雪礫並べて塀の陰で待つ
  • 雪礫青い空へと投げ上げる
  • しなやかに猫伸びる影冬障子
  • 冬障子気づかれぬよに頬寄せる
  • そっと開く冬障子から滑る風
  • 張りつめた冬障子開ける月夜かな
  • 鳴り響く電話に震える冬障子
  • 不意に鳴る電話に震える冬障子
  • 冬障子見えないようで見える影
  • 天狼や見おろす彼を見あげてる
  • 天狼や切り立つ崖が受ける波
  • 天狼や未だ見えない進む道
  • 天狼や視線の先は何処なり
  • 米つぶと寒泳ぎする母の手や
  • 夜の街ひとり彷徨う寒泳ぎ
  • 触れたくて触れられぬ君寒椿
  • 寒椿通り挟んで見つめ合う
  • 煩悩を書き連ねつつ冬安居
  • 冬安居消せぬ煩悩抱きかかえ
  • 一句出ず明日にしよかと冬安居
  • 夕飯は済ませてきてよと冬安居
  • 入試行く我が子見送り冬安居
  • 冬安居先にあるもの見えてこず
  • 滝凍つるこの世にしがみつく私
  • 凍滝とともにこの世も止まれと云ふ

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