小山三さん逝く

各所で報道されている通り、昨日、現役最高齢の歌舞伎役者である中村小山三さんが亡くなられました。
最後の出演となってしまった正月の歌舞伎座、酌婦役で出演された一本刀土俵入りでの幸四郎さんとのやりとりもまだ記憶に新しくとても残念です。
思えばあの配役での小山三さんご出演って珍しい組み合わせでしたよね。

当然ながら私が拝見できたのは晩年のお姿だけですが、愛嬌があってシャンとしていて、番付にお名前があれば観客の誰もが登場を待ちわび、その期待を裏切らない演技をして舞台裏に消えて行きます。
終演後の客は口々に「小山三、元気そうで良かったね」と確認しあうのが常でした。
向こうの世界ではきっと十七代目勘三郎丈が「ようやく来たか」と微笑み、十八代目は「まだまだあいつら(勘太郎さん七之助さん)の面倒みてくれなきゃ困るよー」と苦笑いしていることでしょう。

ご冥福をお祈りします。

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