ぬるい俳句が多くて全然駄目だわ。
- 来ぬ人や雨の隙間に金木犀
- 忍び寄る気配隠せぬ金木犀
- 温めよか冷やそか豆腐寒露の夜
- 云へぬ恋いっそ流して秋の水
- 身の内に流れる血潮秋の水
- 色変へぬ松の向こうで雲流るる
- 鎮座する色変へぬ松微笑んで
- りん鳴らす十三回忌十三夜
- 十三夜振り返るにはまだ早い
- 人生の坂登りきる十三夜
- 恋文は縦書きにして秋深し
- 秋深し文化芸術乱れ打ち
- 秋深し誰にも告げず帰る郷
- 積読を積み直してや秋収め
- 積読を積み直す午後秋収め
- 走り蕎麦母を誘いて駅二つ
- 新蕎麦や通の振りして塩で食う
- 霜降や見知らぬ人の後つける
- 霜降の朝の味噌汁母の味
- 霜降や貴方との距離広がりぬ
- すすきのが故郷なんです笑ふひと
- すすきのに季節はずれの花が咲く
- 走る人そよぐ芒をかき分けて
- 晩秋や雨に追われて逃げる猫
- 晩秋の雨に追われて逃げる猫