歌舞伎座 六月大歌舞伎・昼の部 弐

1階一桁列10番台。寿司折。二度目の観劇。この日は元々夜の部のチケットを持っていたのだが、もう一度観てみたくなったため昼を買い足して昼夜一日観劇の暴挙に出てみた。二度目だし、サラッと流す程度の感想で…と言っても、一回目もたいして書いていないか。

一、君が代松竹梅

特段ダイナミックな所作やケレン味があるわけでもないので、素人が十日と空けずに観たところで何がどうとは言えない。敢えて言えば、前回観た時よりも少しこじんまりとした雰囲気になっていた。良く言えばまとまっているというのかもしれない。翫雀さん(松の君)の存在感が増していたように思う。

ニ、双蝶々曲輪日記 角力場

前回よりたっぷりしたお芝居になっていて満足度上昇。二回目を観に行って良かった。染五郎さんの放駒は、何か引っ掛かっていたものが抜けたというか、よく分からないけれどスカッとした感じが加わっていた。スコーンと何かが抜けたのにお芝居全体はたっぷり感が増すという、まぁ不思議な表現で感想を書いているけれど、染五郎さんが与五郎との二役なのでメリハリが出たってことなのかな。ただ、その与五郎なのだけれど、濡髪が勝ち続けてさえいれば吾妻を身請けできなくても何とも思わなさそうに見えるのよ。吾妻と与五郎が一緒にいる場面が無いので仕方ないことかもしれないか。と、ここまで書いて思ったけれど、実際はそんなもんだったりするんだよね。好きな役者やタレント、スポーツ選手なんかにのめり込んでいて他のものが全く眼に入っていないように他人からは見えてしまう人でも、ソレは其れ、コレは此れということは実生活でもよくあること。

三、昇龍哀別瀬戸内 藤戸

かっちり感が増していたように思う。二度目ということもあるのだけれど、場面場面がすーっと入ってくるような感覚。一度目を観劇した時に気がついていなかった違和感を、今回、二度目を観たことによって、前回は何かが違っていたことを感じた。それが何かはハッキリしないけれど。

四、江戸絵両国八景 荒川の佐吉

お客さま方、少々泣き過ぎでございますわよ。いや、仁左衛門さま、少々泣かせ過ぎでございますわ…か。さすがに私もじーんときたけれどね。政五郎が佐吉を諭すところでの菊五郎さんの温かみが印象的。全体的に暗転が多すぎるきらいがあって、観ている側としても集中,一息,集中,一息…の連続でちょっと疲れてしまった。それ以外は満足のお芝居。

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