瀬を早み岩にせかるる 滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ
百人一首七十七番。ご存知、崇徳院の歌である。
古典落語でも有名だ。元は上方落語の演目だそうだけれど、私は江戸落語(舞台が上野寛永寺)でしか聴いたことがない。
劇団新感線や染五郎さんのファンなら阿修羅城の瞳を思い浮かべるかな。私もそのクチであるが、もともと好きだった歌が阿修羅城の瞳で出てきたときには小さな興奮だった。
子供の頃は正月に百人一首でよく遊んだが、私は北海道出身であるため下の句を読んで下の句が書かれた板の札を取るという些か変わった遊び方で覚えてしまった。板に毛筆で書かれた取札は小学校低学年にはハードルが高く、取れる札といえばひらがなで書かれている「われても」「あはで」「あまの」等々限られてくるため、子供らはそれらを自分たちの目の前に並べてもらい、両親親戚ら大人に混じって遊んでいた。
ん?瀬をはやみ…から離れてしまったぞ(笑)
とにかくこの一首が大好きなんですよ。