時には立ち止まって -人生の特等席-

先週見た映画「人生の特等席」の感想を。

頑固な老スカウトマンと頑固な娘の物語というほどの大きさではなく、とある出来事くらい。
年老いて煙たがられているスカウトマンの父をクリント・イーストウッド、バリバリのキャリア弁護士である娘をエイミー・アダムスが好演。
父娘が反目し合いながらも共に出掛けたスカウトの旅先で出会う若いスカウトマンにジャスティン・ティンバーレイク。
このジャスティン・ティンバーレイクが如何にも如何にも(敢えて二度(笑))なんだけれど、父娘との距離感を巧く演じていていい感じ。

生きてりゃ大なり小なり良くも悪くも事件事故の繰り返しであり、自分にとっては大事件でも他人にしてみりゃとるに足らないことばかりってのが殆ど。
それは親兄弟の間柄でもそう。
解ける誤解、解けないわだかまり…それらを自分の中でどう消化していくかだよね。

こういう人生のワンシーンを切り取った映画は画面には描かれていない余白がたくさんあって、大作や大河モノとはまた違った余韻を与えてくれる。
日頃ゆるくテキトーに右から左へ上から下へと生きている私を「ちょっとは考えなさいよ」と立ち止まらせる。
そしてまたフラフラと進んでいくのだ。

で、作品はというと、物語の中で球団スカウトの仕事も垣間見られ、プロ野球?えぇ、割りと好きな方ですよ…な、働く三、四十代の女性におすすめな映画かな。
それにしてもこの「人生の特等席」って邦題はどうなのかしら。
あんまり惹かれるタイトルじゃない気もするんだけれど。

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