新橋演舞場「朧の森に棲む鬼」vol.0(プレビュー公演)

1階二桁列ほぼセンター。開演前に朧鬼弁当、終演後は年越し素麺。蕎麦と素麺の両方が用意されていたようだが、手近なところで受け取ったら素麺だった。(染さんへ、そーめン五郎っつーのは無理あるから。流し染五郎とかやるんなら観に行くけど。)

どちらかというと芝居は中盤以降に観に行くことが多く、プレビュー公演は初めてのことで、さらに大晦日となると妙にハイテンションになってしまう。でも、そのハイテンションが醒めることなく幕は下りた。おもしろかった。プレビューということもあるので、あまり詳しくは書かないようにしよう。

染五郎さんは絶対に悪役の似合う人だと思っていたので、このテの役は観たかったんだよなぁ。でもね、欲を言えばちょーーーーーっとだけ違うんですよ、いのうえさん、中島さん。ま、そんなことはどうでも良いってくらいのお芝居であることは確か。音響にやや不具合がみられて、大詰めの染さんのセリフが聞き取れなかったのは残念。殺陣の変化、衣装の変化もさることながら、妖気を蓄えて行く姿がいい。でも、まだ人だったね。鬼じゃない。阿部サダヲさんを舞台で拝見するのは初めてだったが凄い人だ。役柄的にもおいしいと言えばおいしいのだが、それを差し引いても何とも表現しがたい力を感じる。哀しい陽を纏う人だ。古田さんったら、これまた難しい役を!!ちょっとカラクリが分かり易すぎて損だなぁ。鍵となる三人の女のうち、秋山さんと真木さんの役は前半(一幕目)ではなかなか色分けが難しい。まだプレビューだしね。こなれて来れば問題なさそう。高田さん…言葉にならん。女の業とはかくも恐ろしや。田山さんがすごくいい味を出していて相乗効果も素晴らしい。

朧の森のセットがとても好きだ。次回の観劇は舞台に近くなるので楽しみ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください